感想&突発小話

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スイート=バレンタイン・イヴ 【赤夜久】
付き合ってる赤夜久。同居中。
二人とも大学生ぐらい。

たまにはイベント話を書きたかった。



+++++++++++++++++



「……ただいま、帰りました……?」
「ん? あ、お帰りーあかあし」
赤葦京治が家に帰ると、同居人が炬燵に入って明らかにバレンタインデー用と思われるパッケージを開けて広げ、市販品のチョコレートを口にくわえていた。

二月十三日。
バレンタインデー前日の事である。

程好く暖まっている部屋の中、赤葦は着ていたコートを脱ぎながら、同居人――夜久衛輔に近づく。
「バレンタインには少し早くないですか?」
「ん?
あ、これか。
自分で買った自分用のチョコだからいつ食べようと関係ないと思うけど」
「自分用……。
……俺の分はないんですか?」
「赤葦の分?」
きょとんとしながら首を傾げる。
それだけで返事はわかってしまった。
「お前どうせ明日いっぱい貰うだろ?」
「……受け取ってもいいんですか?」

二人は同居人であると同時に恋人同士でもあった。
付き合い始めてから初めてのバレンタインデー。
だから、赤葦には夜久の同行が読めていなかった。
男から男にチョコレートあげるとか変と言うことで貰えないかもとは思っていたが、
まさかこうも斜め上……いや下か? の言動を取られるとは思ってもいなかった。

「あー。本命とかの手作りはちょっと不安かもな。出来上がりも気持ちの重さ的にも。
でも義理なら売ってるやつだろうし問題ないだろ?」
「俺は全部断るつもりでしたよ」
「なんで?」

なんで? と来たもんだ。
赤葦は天井を仰ぎたくなる気持ちを抑え、
こちらへと向けていた顔を戻して次のチョコレートへと手を伸ばす夜久の頬に手を添え、
瞳を合わせた。

「お返しが面倒じゃないですか。」
「でもお前高校の時結構貰ってたんだろ?」
「どの先輩情報ですか」
赤葦は高校在学中は一年の時にしかチョコレートを受け取っていない。
夜久への想いを自覚してからは本命はもとより義理チョコだろうが友チョコだろうが全て受け取りを拒否してきた。
「木兎」
「だと思いました」

その一年生の時は、強豪校のバレーボール部のセッターの立場のためかそれなりにチョコレートを貰った。
三年生が引退した後、レギュラーになっていたため注目されていたのだと思われる。
当時一年生だったにも関わらず副主将にも任命されていた。
あのときは訳もわからず断るすべも知らず全部受け取ってしまった。
主に木兎にやたらとからかわれたのを覚えている。
木兎はその時の印象が強く、
赤葦が二年の時に直接渡されそうになったものは丁重に断り、勝手に机などに入れられていたものは拾得物として処理していた、という記憶が薄いのだろう。
木葉などには「徹底しすぎじゃないか?」と軽く引かれたものなのだが。

「ホワイトデーに返すとか面倒でしょう。
三倍返しとか言うみたいじゃないですか」
言いながら、親指で夜久の唇をなぞる。
「義理になら普通に返すだけでも――?」
最後まで言わせず、唇をふさいだ。

舌で口腔内を舐め回し、残っているチョコレートの痕跡を求める。

なくなっても尚蹂躙していたが、夜久に抗議のように胸を叩かれようやく解放した。
「……っあかあし!」
顔を朱くして怒気を含めた声で自分の名を呼ぶ夜久に、興奮しなかったと言えば嘘になる。
だが、いくら恋人とは言えこれ以上勝手をしてより怒らせるのは得策ではないと、赤葦は判断した。

「勝手に夜久さんからの本命チョコ貰いましたけど、
ホワイトデーにはちゃんと三倍……いえ、それ以上にして返しますから」
「普通でいーよ。
それに、バレンタインは明日だろ」
「……」
その言葉に、赤葦は首を傾げた。
それはつまり、もしかしなくても。

「明日、俺にくれる用のチョコレートがあった、んですか?」
今日のそれらは夜久の分と言う。
けれどそう言えば。
明日、つまりバレンタインデー当日に赤葦にあげないとは言っていない。

どうせ明日いっぱい貰うんだろ。
その言葉の裏に、「俺もあげる予定だし」という意味があったのだとしたら。

「……あの、夜久さん」
「俺はお前と違って貰えるものは全部貰う予定だから」
ぷい、と夜久は顔をそむける。
「あと。今年の俺からのバレンタイン、今ので良いってんなら奮発して買ったやつは俺が食べとくな。
ちなみに今食べてるのは厳選漏れしたヤツ」
「あの、夜久さん」
「コイビトとバレンタイン過ごすの結構楽しみだったんだけど、残念だなー」
あからさまな棒読みで、赤葦の反省と謝罪を促してるのは火を見るより明らかなのだが。

赤葦としては、恋人との甘い時間のために折れるのはやぶさかではなかった。
誤解するような行動を取った夜久よりも、話も聞かず衝動的に動いた自分が悪いという自覚もあったことではあるし。

赤葦が土下座をしようと正座したら、頭を下げる前に
「そこまでしろとは言ってない」
とあっさり赦した夜久は、厳しいようでいて滅法甘い。
| 小話;その他 | 12:38 | comments(0) | - | pookmark |↑PAGE TOP
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