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トレ・ソステヌート 【黛火】
火神くん高校二年生で黛さんは東京の大学に進学してる。

紫原くんはリアリストで人との距離をはかるのが巧そうな印象。
※黛火です※

黛さん誕生日おめでとうございます。
作中の日付を当日にしちゃうと高校の卒業式どこいったになるので(少なくとも赤司くんあたりは在校生代表で出てそう)その数日後、かなー?



++++++++++++++++++++



紫原は、かねてから主張してきた「バスケットボールは嫌い」というのを撤回するのは吝かではないが
だからといってまだ肌寒いこの時期に朝も早くからストリートバスケットボールに興じられる程ではない。

帰省中、実家でのんびりしてるところを呼び出され、まあ来てしまったからには参加しているが、
正直それほど乗り気ではない。

来ているメンバーでミニゲームをこなし、全員が休憩に入り、
中学時代の部活仲間がコートの中央に集まって何やら談笑してるが
紫原はその中に入る気にはなれずその様子をぼんやり眺めながら、
ベンチの横に立ち、ゆっくりと水分を摂りつつ頭の中でずっと帰る理由を探していた。

すると、
「お前はあの中に入らなくてもいいのか?」
と、同じようにペットボトルのスポーツドリンクを飲み干した、ベンチに座っていた火神にそう声を掛けられた。

「……。火神こそいーの?」
火神は今日集まったメンバーの中では唯一帝光中出身ではない。
だが、ある意味このメンバーで再び集まれるようにした立役者でもある。

「や、別にあいつらと話すことなんてないし」
「俺もそーだけど……」

紫原は首を傾げた。
火神は試合中は仲間想いで情に厚いようでいて、
時折突き放すような素振りも見せる。

「バスケを通してのアイツらしか知らねーからな。
どういう話すればいーのかわかんねーし。
紫原は中学からの付き合いなんだろ?」
「俺も付き合いは部活だけだったし仲良い友達は他にいたしねー」
当時今以上にバスケットボールはイヤイヤやってますという態度を隠しもせずにいた紫原は
友人はバスケットボールとは無関係のクラスメイトとよく遊んでいた。
部活以外でまでバスケットボールを思い出させるような連中と一緒にいようとは思わなかった。
だから、キセキの世代とひとくくりにされていようともプライベートではほぼ関わりがない。

黒子と青峰、緑間と赤司はそれぞれ友情関係を築いているっぽくて、
黄瀬は普段の彼らとも仲良くしたがっていたようだが。

「高校は俺秋田だからむしろ火神の方が今の黒ちん達と付き合いあるんじゃねーの?」
「俺だって部活以外の関わりそんなにねーよ。
遊び歩ける時間もねーしな」
その言葉に、紫原は誰かから聞いた気がする火神情報を思い出した。
忘れていても問題なかったが。
「そーいや独り暮らしなんだっけ。
大変そー」
紫原も親許を離れ学校の寮に入っているが料理は出てくるし掃除は自分の部屋だけでいい。
紫原も実家では親の手伝いをしないでもないが火神は全部を自分独りでやっているのかと思うと純粋にスゴいと感心した。
学業……は結構あれらしいが、部活をこなしつつ、だ。

そんなふうに紫原が少し尊敬の念を抱いたのを感じたのか、火神は少し照れたようにぶっきらぼうに応えた。
「慣れればそんなでもねーし、
最近は……」
そこで、言いよどむ。
その理由を、人間関係に対し鋭いところのある紫原は察した。
「なに、手伝ってくれる彼女でも出来た?
そう言えば前と匂い違うよね。シャンプー変えた? その人に合わせて?」
「俺の匂いなんてよく覚えてんな?」
「前のはちょっと俺の苦手な匂いだったから印象に残ってたの。
今日のはむしろ好きな匂い」
「そうか?
シャンプーとかあんまりこだわらないから適当に選んでたんだよな。
今は黛さんが置いてったのをそのまま使わせて貰ってー……」
る、言った後、しまったとはがりに黙る。
それはその「マユズミサン」とやらが彼女ではないまでもシャンプーを火神の家に置いて行くような仲なのを白状しているようなものだ。

「そのマユズミサンの趣味悪くないね。
どっかで聞いたような名前だけど。
赤ちんのとこのチームにいた人もそんな名前だったよね。黒ちんと似た属性の。」
「もうバスケ辞めちまったそうだけどな。
もったいないよな」
「あ、その人本人なんだ。
んー、でも火神が昔はともかく今はバスケ関係ないヒトと仲良くしてるのなんかわかるかも。
お前、バスケからむと暑苦しいし?」
「……似たようなこと黛さんにも言われた。」
「なんて?」
「『お前はバスケしてない方が俺の好みだな』みたいな事」
「……うん、なんかノロケを聴かされた気がする」
「ノロケ?」
「そーいや室ちんとの関係って今どーなってんの?」
唐突な話題転換だが、火神は素直に応じた。
「どーもこーも。
タツヤはお前と一緒のガッコなんだからそうそう逢うこともねーだろ。
たまにメールはするけどな」
「そのぐらいの距離感ならお互いの精神衛生上問題なさそうだね」

紫原が氷室に聴いた話から推測したのは
火神が氷室に固執する理由は外国で不安な時に言葉が通じる氷室に出遭い
友人を作るツールとしてバスケットボールを教わり
「兄のようだ」と軽い気持ちで言った火神の言葉に氷室が「指輪」という形でその繋がりを具現化してしまったのがそもそもの間違いだったんじゃないかと思っている。
疎遠になりバスケットボールという繋がりがあろうと幼い関係は風化してもおかしくなかった。

火神の氷室への想いが重いように感じていたが、
その原因を作ったのは氷室だ。
その後の関係悪化の経緯も、氷室の対処が下手すぎる、
と思うのは、紫原が同じように「恵まれた才能」を持ってしまっているが故に火神の立場で考えてしまっているからだろうか。

そうだろうな、と自己完結しながら、けれど。

今の火神ならば、例えまた氷室から義兄弟解消の宣告をされても、諾と受け入れてしまえるような安定感を感じた。

「そーいや一年の時のウィンターカップの決勝で赤ちんになんか言って眼を醒まさせたっぽいのってその黛さんだったっけ。
バスケはあんま強い印象なかったけどけっこースゲー人なのかなー。」
「褒められて悪い気はしないから昼飯を奢るくらいはしてやるぞ」
「……俺今バスケの事では貶したような気がしたけど」
「火神と違ってバスケで生きてる訳じゃないしそもそも自分の実力ぐらい自分でよくわかってる。
正当な評価だろ」
そこまで会話をしていながら、
「黛さん? どうしたんだ? ですか?」
との火神の言葉を聞くまで紫原は自分が誰と話しているのか認識していなかった。

「噂をすれば、ってやつ?
いつからいたの」
「影は卒業したけどな。
火神の髪の匂いのあたりだ。」
「わお。結構前からだ」
「火神。敬語は要らないっていってるだろ」
「う、うす」
「影は卒業したっていうけどさー、試合でしか視たことないけど、ステルス機能進化してない?」
「目立たずひっそり生きてるからな。
お陰で穏やかな暮らしを満喫出来てる」
「結構身長あんのに……羨ましー」
紫原としては好き好んでいるだけで目立ってしまうような長身に育ったわけではないので
嫌味でもなんでもなく素直にそう思った。

「黛さん、紫原はメシより甘い物の方が歓ぶと思う。
あと結構喰うから奢ると破産すんじゃねーかと」
「常識的に奢ってくれるって言う人の財布が空になるまで喰ったりはしねーし」
言いながら、火神は自然な動作で立ち上がり、紫原は荷物を抱える。

「赤ちん達、話盛り上がってるみたいでこっちには気づいてないみたいだからこっそりトンズラしちゃおっか」
「黛さんのステルス周囲にも影響及ぼすのか?」
「なんだそのラノベみたいな能力。あるなら欲しいぞ」
「馬鹿言ってないで行くよー。
挨拶しなくていーよね。後で『腹減ったから帰るねー』とでもメールでもしときゃ」
「お前ら二人はそれで赦されそうだな」
「実際腹減ってるしなー」
腹を押さえて見せる火神に、表情に変化があまりない黛の顔が緩んだように見え、
紫原はああ、やっぱりそういう関係なのか、と察した。

邪魔していいのかなと思わなくもなかったが、奢ると言って誘ったのは黛の方なのだし気にしないことにする。

そこには黛の打算が含まれていて、
後日、なんやかんやで火神を氷室離れさせる手伝いをさせられる事になってしまったのだが
紫原としてはそれなりに楽しめたし新しい交遊関係が意外と居心地が良かったのでよしとした。
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